甘すぎる香の匂いに燻され、ギンはぼんやりと思考を鈍らせる。
きっとこの香にも、なにかしらの効能があるはずだ。

そうは思うが、それから先のことは、頭がうまく働かない。

今までにない感度と興奮に、ギンの全てが異常なまでに高まっていく。
それは肌にかかるルキアの息の熱さにも過敏に反応をしめし、
疼くような欲情を感じて、ギンは僅かに首を仰け反らしす。


ルキアはギンの腹の上に跨ったまま胸に吸い付き、先ほどから飽く事なく舌は胸の上を滑り続ける。






『 紅 月 夜 』 第二夜





シャツを全開にされた腹の上に座られれば、そこに押し付けられるルキアの熱く濡れた秘部の感触を素肌に感じ、
休みなく舐め続ける舌の感触と、ベビードールのサラサラとした柔らかな布の感触に、
目隠しをされたギンの欲望はぐるぐると激しく渦巻いていく。

ルキアに時折悪戯に乳首を舌先でつつかれ、強く吸い付いたりすれば、ギンも思わず反応し、刺激にびくりと身体を震わせる。


「男でも、ここは感じるようだな。
・・・ほら、こんなに固く尖らせて。どうだギン?気持ちがいいのか?」

可笑しそうに笑いなぶるようにゆっくりと乳首を舐めながら、ルキアは語りかけてくる。
既にこの状況に身を委ねると決めたギンは、このルキアの攻めを楽しむくらいの心積もりでこれに答える。


「そうやね。舐められればそれなりに気持ちはええけど、めちゃめちゃええもんでもないなぁ。
どちらか言えばもどかしすぎて、物足りんくらいやし。」

「・・・そうか。ではもう少し、強く攻めてやらねばな?」

「・・・・たっ!!!」

そう言ってルキアの顔は胸から離れると、ギンの下半身に手を伸ばし、ズボンの下からいきり立ったギンの分身を突然強く握った。
これにはギンもたまらず身体を跳ねさせ、唇を噛み、痛みに眉をしかめれば、
そのギンの歪んだ表情に満足したルキアは、嬉しそうに声を弾ませる。

「あぁすまない。少々強すぎたか?
でもこれくらいでないと、貴様には物足りないのではないかと思ってな?」

「・・・気ぃつけてや。
そこはデリケートなもんやし、使いモンにならなくなったら、僕もやけど、ルキアちゃんかて困ることになるんやし。」

ギンの強気な発言に、ルキアはクスクスと微笑み、労わるようにそこを撫でる。

「そうだな。使えなくては、大変困る。・・・以後、気をつけるとよう。」


そしてシャツを脱がせた時と同じように、ルキアは淀みなくベルトを外し、
即座に大きく隆起したその部分を下着の中から取り出した。

「良い格好だ。ギン。
普段、こんな大きなものを私の中に挿れて、暴れまわっているとはけしからん。
今日は存分に、仕返しをさせてもらうぞ。覚悟するがいい・・・」

「・・・これはさすがに、格好悪うて、恥ずかしいなぁ。」

ベットに大の字に括り付けられたまま、下半身を無様に晒す己の姿は想像もしたくない。
ギンの情けない呟きを聞きながら、ルキアは擦るように、卑猥な手つきで丁寧にそこを撫でる。

「そんなことはないぞ?熱く雄雄しく猛々しい。とても・・・・・そそられる格好だ。」

ルキアの唇が、亀頭に優しく触れた。
熱い息と、柔らか唇の感触。

しかし、優しいキスは一瞬で、すぐに悪戯な舌で割れ目をなぞりだせば、
目隠しで神経過敏になっているギンは、より深い興奮に心も身体も奮わせる。
ルキアの舌はギンの肉棒をいやらしく舐め回し、時折わざとらしく音をたてて吸い付く。
そして口の中いっぱいに頬張り、強く吸い付きながら顔を上下に激しく振る。
その動きもルキアとは思えぬ積極的さで、大胆に速くやけにうまい舌使いに、ギンは快楽に思わず腰が浮いてしまいそうになる。

「・・・!あかん!ルキアちゃん!これ以上されたら、出てまうよ!」

「ふはっ!・・・・これは大物だ。私の口では、とても根元まで・・・収まりそうに・・・ない。」


ギンが放ってしまいそうなまでに高まる寸前、ルキアは小さな口に納めきれず、ギンの肉棒を名残惜しげに口から取り出した。

ただでさえ、いつもより何倍も高まっている欲情に、
ギンは口と手だけイカされそうになりながら、それでもルキアを汚すまいと必死になって耐えていた。
数え切れぬ程ルキアを抱いたギンではあるが、時折咥えさせてはいるものの、
まだその口に精液を流し込んだことがなく、それはギンなりの気遣いとポリシーのひとつでもある。
ギンの叫びにルキアは顔をあげ、自分の唾液でテラテラと光そそり立つ肉棒を満足そうに手でしごきながら、尚も企み顔で玩ぶ。



「ではギン。・・・これは・・・なんだか、わかるか・・・・・?」

「・・・!?ル、ルキアちゃ・・・・!!」

やっと肉棒から手が離れたと思ったら、次に与えられた感触にギンは声が上ずった。

肉棒の先端にある、小さな割れ目に押し当てられたなにか。
それはコリコリと固く、その周囲は柔らかい。
一瞬だけなにかわからなかったが、すぐにギンは気がついた。


そう。肉棒に押し付けられたのは、ルキアのささやかな胸の膨らみ。

快楽に固く尖った頂を割れ目に押し付け、柔らかな胸の感触を竿へとすりつけている。
おそらく、ベビードールの肩紐を片方外して行っているのだろう。
固い頂は割れ目から竿へと移動し、竿をなぞりゆっくりと上下する。
このいやらしい行為を、ルキアがどんな顔をして行っているのか。
見えない分、ギンの感度と想像力だけはいやがおうにも高まり続け、これ以上抗いきれない最初の絶頂を迎えようとしていた。

「この胸の大きさでは、挟んでやることはできぬが・・・感触ぐらいなら、伝わるであろう?」

「あかん!ルキアちゃ・・・離れ・・・」

しかしルキアは肉棒をしっかりと握り、とどめとばかりに竿を下からねろりと舐め上げ、熱い息を吹きかけながらそこに囁く。



「いけ。」


「っ!!・・・っく!・・・・はっ!・・・・・・・!!」


それを合図にギンの腰は震え、ルキアの顔に大量の白い雨を降り注ぐ。
これをルキアは満足げに受け止め、口元を濡らす液体を指ですくい舐めながら、嬉しそうに笑った。

「ずいぶん大量に出たものだな。ギン。・・・どうした。そんなに気持ち良かったのか?」

「・・・はっ・・・はっ・・・・あかんよ・・・ルキアちゃん・・・こんなん・・・反則や・・・・・」

「何を言う。普段の貴様の所業に比べたら、私のこんな悪戯など、まだまだ可愛いものではないか。」

ルキアは枕元に備え付けられたティッシュで顔をぬぐい、それからギンに深いキスをする。
途端にギンの顔が不快そうに歪み、ルキアは面白そうにそれを眺めた。

「・・・どうだ?これが貴様の味だ。知らなかったであろう?」

「青臭っ!・・・・最悪やぁ・・・・・」

「そうだな。確かにこれは、うまいものではないものだ。仕方がない、洗い流してやろう。」

続けてルキアはティッシュの隣りに置かれた水を手に取り、一度飲みこむと、もう一度水を含みギンの口へと注ぎ込む。
目覚めてからカラカラに渇いていたギンは、これに一心地つくと、情けないため息をつく。


「なぁ・・・もうこれ、外してもええんやない?」

「だめだ。それでは、見た目的に面白くないであろう?」

「見た目的て・・・」

「それに、まだ私は・・・・・満足していない。」

ルキアはギンの顔を挟むように跨り、薄い布に包まれた、強い蜜の香が香る花びらをギンの顔に押し付ける。
そうすれば、部屋を満たした甘く煙る香の匂いより、ルキアの匂いがギンを満たす。

「舐めよ。」


威高い口調でルキアから命じられ、ギンは従順に舌を伸ばし、熱い蜜が垂れそうなまでに滴る花園を布越しに貪った。
何も出来ずに玩ばれる歯がゆさを解消しようと、ギンの舌は激しくも繊細に動き回り、すぐにもルキアを高みへと誘う。

「んっ!ふぅ・・・!ま、待て・・・!!布越しでは・・・物足りない・・・・」

ルキアは一度ギンの顔から逃げ出し、シュルシュルと微かな音を響かせショーツの紐を解き、それからもう一度ギンの顔の上に跨った。
今度は熱い蜜が何滴かギンの顔を濡らし、目隠しをした赤い布にも大きなシミを残していく。

ひくひくと蠢く妖しい花びら。
物欲しげにぬめりひくつき、ギンを誘う。

ギンの舌は丁寧に襞を舐めつつ、隠れた敏感な蕾を探り出す。
舌先で強く擦ればルキアの口から悲鳴のような喘ぎがあがり、連動したようにその奥から蜜がどろりと溢れ出してくる。
出来るだけ奥を目指して長い舌を伸ばし入れれば、これを気に入ったルキアの腰が僅かに上下に動き出した。

「あはっ!ギン・・・!いいぞ!・・・あっ!気持ち・・・いっ・・・!もっと!もっと舌を動かせ・・・!!」

次第にルキアの腰の動きは激しくなり、高まる欲情に震える身体をギンの顔の上で膝をつき支え、
片手で剥き出しになった小さな胸を自ら揉みながら、ギンの頭をもう片方の手で押さえ、腰を悩ましげに前後に振り出した。
ギンはそこを強く顔に押し付けられ窒息しそうになりながら、それでも舌を動かせ、どんどんルキアを狂わせる。

「ひっ・・・・!あはぁっ・・・!うっ・・・・・ああぁっ・・・・!!!」

ギンの顔の上でルキアの身体がしなり、絶頂にびくびくと全身へ震えがはしる。
ルキアはギンと顔の方向が互い違いになるようにぐったりと折り重なり、
ギンの身体の上に倒れこむと、しばしの間、部屋は二人の荒い呼吸音だけが満たされた。

「ふふっ・・・さすがは、ギンだ。舌だけで・・・・私をイカせるのだから、大したものだ。」

「そら・・・そうや。・・・やっと僕に出来る事、さしてくれたんやから・・・・大張り切りで、舐めてもうたよ。」

息が整うと、ルキアは目の前に立つ肉棒をおもむろに掴む。

「・・・・ずいぶんと・・・元気だな。」

「そらそうや。・・・これで興奮せん奴は、男やない。」

「ならば、これも・・・喰らうと・・・するか。」

ルキアはゆるゆると身体を起こすと、その上に跨り、固い肉棒に柔らかな花びらを押し付けた。
ぬちゅっ。とした感触が亀頭を包んだと思うと、その部分にルキアの体重がかかり、一気に根元まで中にずぶりと滑り込む。

「・・・・ふぁぁっ!!・・・・や・・・やはり、貴様のものは、大きいな・・・」

「・・・っつ!ル、ルキアちゃん締めすぎや。めっちゃ、きつっ・・・」

「仕方なかろう・・・ひどく、興奮しているのだから。・・・動くぞ。」

「・・・!!」

ルキアは片手をギンの腹の上につき、うまくバランスをとりながら、リズミカルに腰を上下に動かせる。
ギンは見えないながらも、視線をルキアへと移せば、赤い視界の先で、自分の上で激しく動く影がチラチラと揺れていた。


今、ルキアはどんな顔をして、目隠し、拘束をされた自分の上に乗り上げ、動いているのか。

先ほどの肉棒への悪戯の為、きっとベビードールの片方の肩紐を外したまま、
見たことのない淫靡な笑みを浮かべながら、楽しげに動いているに違いない。


ルキアとは思えぬ、大胆で積極的な動きの良さ。
それなのに、これはルキア本人なのだ。
この状況は、ルキアに犯されているといってもいい。
奇妙な感覚のズレは、目隠しされることにより余計に煽られ、大いなる興奮と妄想をギンに与える。

視界を奪われたもどかしさに、ギンは今更ながらに歯噛みした。
ルキアであって、ルキアではない女の痴態を想像することしか許されない。
そして、その想像することにより、より高い興奮を味わってしまうのだから本当にどうしようもない気分になってくる。

二人の結合部からぬちゃぬちゅとやけにぬめった音が響き、ルキアの口からもひどく満足げな甘い喘ぎが絶え間なく流れ、
ルキアの中に沈んだ肉棒は、熱い蜜に濡れたぬめる襞に包み擦られ、ギンの五感全てが猥褻に染まり過ぎ、
混濁した意識の中、これは本当に現実なのかわからなくなる。

ルキアの動きに合わせてベットは軋み、喘ぎ声も高くなる。
ずっと満たされた香の匂いに混じって、びちょびちょに溢れた強いルキアの蜜の匂いもしている。
吸う空気すら淫靡に染まり、ギンは全ての細胞までもこの空気に染まりきってしまったように思えた。

「・・・あぁっ!・・・どうだ?ギン・・・感じて・・いるか?」

やがてルキアが繋がったままギンの上半身に寝そべり、キスをしながら囁いた。
二人の身体はどちらも汗ばみ、密着することにより、互いの匂いと熱を強く感じる。

「感じすぎて・・・おかしくなりそうや。もう僕、いつイッてもおかしない・・・」

「市丸ギンとあろうものが・・・だらしない。・・・だが、私も・・もう・・・・」

そこでルキアは、またギンと激しく舌を絡ませる。
もちろんその間もルキアの腰は動き続け、ギンも僅かながら腰を突き上げれば、互いに一層強い快楽を感じる。
上も下も、絶えず快楽を生み出していく。
肉棒を喰らった襞がきゅうきゅうと締まり始めるのをギンは感じ、ルキアが限界に近づいているのを知った。

「ルキアちゃん・・もう、イクんやろ?僕も、もうイキそうや・・・」

「あっ・・・!一緒に・・・一緒に・・・いこう!ギン!もう・・・あっあっ・・・!やっ!・・・いっ・・・・!!!」

「・・・・!!っは!・・・・くっ・・・うっ・・・・!!!」

ルキアの腰が素早く動き、それに合わせてギンが全てを吐き出した。
ルキアの透明な蜜に混じり、ギンの白濁した液も溢れて、ごぷごぷと音がする。
ギンの全てを搾り出そうと、ルキアの膣は締め付けるように痙攣し、
ギンの上に乗ったまま、ルキアは荒く息を乱しぐったりと全身の力を抜いた。
同じくギンも息を乱し、この長い長い官能の拷問に耐えた緊張を解きほぐす。



「ルキアちゃん。・・・ルキアちゃん?大丈夫か?」

「・・・うむ。・・・少々、張り切り過ぎた・・・身体が・・・動かない・・・」

「お遊びも終いやし、もうこれ、外してくれん?」

「・・・あぁ・・・そう・・だ・・な・・・」


ルキアはひどく緩慢に身体を起こして、なんとかギン上から隣に移動すると、
もそもそとギンに寄り添うように密着し、そのまま動きを止めてしまった。

「・・・ルキアちゃん?・・・なぁ、もう寝そうなんやない?寝てもええけど、これ外してからにしてや!」

「・・・う・・・む・・・・」

「ルキアちゃん?・・なぁ、ルキアちゃんて!!・・・嘘やん。もう、寝てしもうたん!?」

「・・・・・」

「うっわ!信じられん!!ほんまに寝てるやん!僕この情けない状態で放っておく気なん!?なに〜もう、最後まで拷問プレイやんか〜」




結局、目隠しは外してもらえず、ギンのこの夜は、最初から最後まで真っ赤に染まったままだった。

しばらくルキアに話しかけたが全く反応がなく、ギンも諦め、この赤い世界を閉じようと、布の下で静かに瞼を閉じるしか術はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<back   next>

裏 top

※良くも悪くもあまり反応のない、ルキギン作品第二弾!攻めルキアのターンでございますw
実はこれ、もうずいぶん前に全体を書き上げておりましたが、なんだか攻めに品がないなぁ・・・見直して書き直そうか・・・とか思っていたにも関わらず、
全て最初の構想のままだったという事実!・・・結局これ以外の攻めが全く思いつきませんでした。なんたる時間の無駄遣い!&無意味な焦らしプレイ!
・・・まぁ焦らし言うても、どんだけの人が更新待っていたのかも皆無なんで、その点はあまりモウマンタイ(無問題)。
そして、ギンルキ仲間にルキギンの反応があまりないよ〜って嘆いていたら、皆様子見しているんだよ。と慰めて頂きました。
様子見。そうね、様子を見るしかないよね。ルキギンとかさ、他にねぇし。反応のしようがないかwww
そしてこれ・・・実は次の構想も少しあり。攻められっぱなしで、ドSっ子ギン様が黙っているはずはないだろう・・・的な。
続くとしたら、次は普通にギンのターン。おいたをしたルキアにたっぷりお返し編♪・・・ルキギンでは、さすがにもうネタがないですw
2009.6.25

inserted by FC2 system