W A R N I N G

ここから先は未知の世界。
初の ルキア×ギン への世界です。

設定は、ルキアがギンを攻める!
それだけがテーマですので、パス!と思った方は迷わずお帰りください。

とりあえず読んでみるか!と思われたチャレンジャー様は、
どうぞスクロールでお進みください・・・

でも責任は・・・もてませんよ・・・・・?

























濃い霧の中から彷徨い出たように、ギンの意識はゆっくりと浮上した。
まだ完全には醒め切らぬ夢の余韻に浸りながら、ギンが最初に思ったことは、身体の違和感であった。

頭が、身体が、妙に、重い。

もともと寝起きは悪いほうなだけに、ダルさを感じるのはいつものこと。
だが今日は、なにかが違う。
意識がはっきりしてくるほどに、正体不明の違和感は強まるばかり。

・・・なにが、おかしいんやろ?

とにかくギンは瞼をあげて、周囲を見回そうとした。

 

―――――――――赤い

 






『 紅 月 夜 』 第一夜





ぼんやりと開けた視界が真っ赤に染まり、さすがのギンもこれには驚き、慌てて跳ね起きた。
いや。正しくは跳ね起きようとしたのだが、次の異変も、すぐに気付いた。

 

身体が、動かないのだ。

 

しかし五感まで、失われたわけではない。
どこかは知れないが、自分がベットの上に四肢を固定された状態で、
寝かされているのであろうことは
下の柔らかくも弾力のある感触でわかった。
視界が赤いのは、なにか肌触りの良い布で、目を覆われていることも知る。

そしてなにより、この部屋には変に甘ったるいような強い香が焚き染められており、
その匂いの強烈さににギンはやや咳き込み、横たわりながらも軽い眩暈を感じてしまう。

「・・・なんやの・・・これ?」

そう呟くと僅かに動く頭を振り、ギンはこの異常な事態に少なからず動揺していた。

自分の身に、一体なにが起きたのだろう?

ギンは混乱しながらも手がかりが欲しく、こうなる前の出来事を必死になって思い出そうとした。

今日は確か昼頃から乱菊に誘われ、一緒に飲んでいたはずだ。
乱菊の他に居たメンバーは喜助に夜一と、かなり珍しい集まりで、皆一様に妖しい笑みを浮かべてギンを見守っていた。
本能的に妙な胸騒ぎを覚え、早々に退散しようとしたのだが、三人がかりで押さえつけられ、そのまま無理に飲まされ続けてしまったと思う。

そしていつの間にやら意識を失い、挙句、目が覚めたらこの有様か。

酒で潰れるなど経験にないことだけに、あの酒に、何かしら薬品を仕込まれたと思うべきだろう。

乱菊や夜一の悪ふざけか、もしくは喜助の生体実験か。

命の危険はなくとも身体の動きを奪われ、目隠しをされたまま一人布団に寝かされるなど、あまり愉快ではない状況だ。
しかも身体を大の字にさせられ、両腕両足を拘束されているのだから、
ただでさえ四肢の動きは封じられているというのに、徹底した拘束ぶりに余念がない。
赤い布越しに差し込む光の柔らかさに、今が夜かここは暗い室内であり、
部屋には小さなスタンドがひとつ灯されているだけようだと推察できる。

なにを企んでのことか知れぬが、悪ふざけにもほどがある。
ギンは静かに怒りを滾らしながらも、大声で助けを求めることもなく、
とにかく成り行きに身を任せるしか術もないようだ。

ギンは大袈裟に溜息を吐き出し、諦めたように目を閉じた。

しかしその時、ゆっくりとギンの足元で誰かが立ち上がる気配がし、ギンへと話しかけてきた。

 

「やっと、起きたようだな?待ちかねていたぞ。ギン・・・」

 

自分が全く気配を感じなかったこともだが、それ以上にその声の主に驚き、
ギンは閉じたばかりの瞼を布の下でぎょっとして目を剥く。

 

 

「!!な・・・なんでぇ?きみ・・・ルキアちゃん!?」

 

 

あまり広くない部屋の中。
ルキアの気配はすぐにベットの上に乗ると、マットレスが僅かに弾み、

ギンの足元からルキアは四つん這いになり、じわりじわりとギンへと近づいてくる気配を感じる。
焦りにギンは必死で身動ぎするが、もちろん身体は全く動かない。
そしてすぐにギンの耳元に、熱い吐息をふりかけながら、
ルキアとは思えぬやけに甘く誘うような口調で囁きかけてきた。

 

 

「なんだギン。私が相手では不服なのか?
冷たい奴だ。普段はあんな熱心に、可愛がってくれるではないか・・・」

 

「そ、そうやのうて!僕のこの状況みて、おかしい思わんの!?ええから、これ外して、早よぉ僕の事助けてや!」

 

ギンの叫びにルキアの口元がふっと綻ぶ。
そしてギンの肩付近で立ちあがり、ルキアは悠然とギンを見下ろした。

 

「・・・?ルキアちゃん?」

 

いつまでたっても、外されることのない目隠し。
自分を見下ろしているであろうルキアの気配。
不安になったギンはルキアに呼びかけると、上の方からルキアの忍び笑いが静かに響き、
そしてルキアが動きだしたと思ったら、ギンの腹の上に突然何かが乗り上げる。

 

「折角つけたのに、外せだと?

何を言うのだ、ギン。これから、面白くなるのではないか・・・」

 

ひどく楽しげな様子でルキアは囁き、その声の方向、腹にかかる圧力の重さにギンは瞬時に理解した。

自分の上に乗っているのは、ルキアだ。

ルキアが自分の腹の上に跨り、乗っているのだ。


普段のルキアでは、いくら頼んでも絶対にしない行為。
やけに積極的で挑発的なこの態度。


ルキアではない。

少なくとも、いつもの、ギンの知っているルキアではないようだ。
でも、この気配は紛れもなくルキアのもので、
ルキアの真似をした別人と言うわけでもなさそうだ。

 

いつもとは逆の立場に、ギンはやはり動揺が隠せない。
異様な状況と奇妙な彼女の様子に焦り動揺し、ギンは必死になってルキアへと語りかける。

 

 

「ルキアちゃん。きみ、どうしたん!?乱菊達に、何されたんや?」

 

 

「松本殿・・・?
あぁ。そうだ。昼間、松本殿にお前の事で相談した。

いつもいつもお前には、してやれてばかりだからな。なんとかこちらもお返しをしてやりたいとな・・・。
そうしたら乱菊殿が、私に加勢してくれると約束してくれた。それで、貴様はこのようになっていた訳だ。」

 

「・・・!やっぱりなぁ。おかし思うたわ!!」

 

ルキアの悩みを解決するフリをして、皆でいいように二人を使って遊んでいるのだ。
まんまとしてやられたことはもちろんだが、ここまで様子の違うルキアの事が心配で、
なおもルキアに何か呼びかけようとしたギンの鼻先に、ふいに熱い吐息が降りかかる。

 

「もう理解できたであろう?

あとは・・・私の好きに、させてもらうぞ?」

 

「!!・・・ルキ・・・」

 

この倒錯した夜の始まりを告げる合図かのように、ルキアの唇がギンの言葉ごと飲み込むように唇に吸い付いた。

 

ルキアはギンの上に跨ったまま、ギンの身体に自らの身体を重ね、
両手でギンの頭を掴み、
熱心に口を割り激しく深いキスを繰り返す。

その感触に、見えぬ相手が間違いなくルキアであると、ギンは確信することができる。
視界を奪われた分、別の感覚がどんどん研ぎ澄まされていき、
ルキアの吐く息ひとつで、どれだけ彼女が興奮しているかも窺い知ることが出来てきた。

 

しかし、ルキアのこの舌の動き。

いつもとは比べ物にならぬ積極的な様子で、ルキアはギンを吸い、舌同士を絡めて、快楽と興奮を高めようとしている。
ギンはもちろん抗うことなく、ルキアの要求に応えてやれば、

ルキアは満足げに顔をあげ、ギンの頬や顎、首筋にまでも舌を這わせ丁寧に舐め始めた。

すぐにルキアの指が淀みなく、ギンのシャツのボタンを外す。
前を全開にされると、ルキアの唇がギンの鎖骨に吸い付く。
腹を空かせた子猫のように、ルキアの舌は懸命に動き、その柔らかな舌先でチロチロと肌を刺激し、
その刺激のもどかしさに、ギンの中で一気に火のついた欲情は煽られる。



この手が自由であったなら、ルキアを拘束し、いますぐその中に挿りこみ掻き回してやれるのに。

せめてルキアの姿が見えたなら、どんな顔をして舐めているのかじっくりと見物しながら、視姦でルキアを濡れさせるのに。

唯一自由に出来る言葉も、この状況下では何を言っても威力がなく、騒げば騒ぐだけ弱い立場に追い込まれるだけ。


何一つ出来る事がなく、まさにマグロ状態でルキアの好きにされている。
情けないような、しかしそれでいてどこか恍惚とするような不思議な思いが、
部屋を満たす甘い香の匂いに増長されるようで、徐々にギンの心も身体も蕩け始めた。

こんな風に攻められるだけで横たわるだけなど、未経験ではあったのだが、
相手がルキアだからなのか、ギンは今まで感じたことのない興奮を覚える。

もどかしさでたまらなくもあるが、相手がルキアであれば問題はない。
このままルキアに身を預けよう。

そんな風にギンが決意を固めた時だった。
ギンの胸から顔をあげたルキアが、ギンの遮られた視界の向こうでまたしても意地悪い笑みを漏らす。

「ギン。何も見えないのに、私が無言でいてはつまらないであろう?
聞きたい事があれば、聞くがいい。なんでも答えてやってもよいぞ。」

「・・・ルキアちゃんは今、どんな格好しとるん?」

先ほどから素肌をくすぐるサラサラとした布地に、何も出来ぬギンの妄想は膨らむばかり。
ここはルキアの口からハッキリと聞かぬ事には、妄想だけが先走り落ち着かない。
しかしこれにルキアは、あっけない程簡単に、冷めた声音で答えを返す。



「松本殿が用意してくださった、真っ白なベビードールなるものを着ているよ。
カップ部分には繊細なバラの刺繍が施されて、肩紐も同じようにバラの飾りがついている。
とても可愛らしく薄手の布が二重に重なり中央が開いていて、
私が少し動くだけでフワリと広がり、なかなか可愛らしいデザインだ。

だが、少々透け過ぎているから全てが丸見えで、着ている意味もないようにも思えるが。
お揃いのデザインのショーツは、紐で結ぶタイプのもので同じように透けている。
それからこれは白い・・・ガータベルト、といったか?
初めてつけたが、妙にいやらしく感じるものだな。
しかし何故下着なのにストッキングを履かねばならないのか、私には理解できないのだが。」


「・・・!!は、外して!ルキアちゃん!早よぉこの目隠し、外してや!!!」

「なんだギン。見たいのか。」

「見たいに決まってるやん!透け透け下着に、ガーターベルトて!
そんな格好のルキアちゃん、まだ見たことあらんのに!!!」

「・・・なるほど。こーゆー効果の為に、わざわざこんなものをつけたのか。」

「めっちゃ見たい!後生や!ルキアちゃん!!目隠しだけでも外してや!!!」

騒ぐギンを眺めていたルキアはふいにギンの胸に顔を寄せると、そのまま乳首にキスをし舐めあげた。
突然の事にビクッと身体を震わせたギンの様子に満足し、ルキアは上機嫌で、歌うように言葉を紡ぐ。




「だめだ。」



「・・・!!!!!」

心底嬉しそうなルキアの声が聞こえ、ギンは口を開けたまま動きを止めた。


「まだ始まったばかりではないか。ギン。もう少し我慢せよ。

私のいう事をよく聞いて、いい子でいれば、そのうち外してやるやもしれん。

・・・それまでもう少し、私の言う通りに頑張ってみよ。」

 

 

いつもと全く逆の立場と展開に、ギンはもう言葉が出てこない。

 

 

このやり方は、間違いなく自分のものだ。
懇願され、それを笑顔で振り落とし、そして希望を目の前にちらつかせ、
決して言う事を聞く気もないままに、自分のいいように相手を操るのだ。

 

 

これは、思った以上に困ったことになった。

 

 

改めてギンは、この夜の怖さと期待に胸を震わせ、次に降りてくるルキアの手が、一体なにを求めてくるのか。
甘く煙る香の匂いに思考を乱されながら、ギンは完全に諦めたように真っ赤に染まった天を仰いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※とうとうやってしまった!アンケ第四弾!禁断のルキギン作品でございます・・・!うおおおおお・・・・っ!(なんとなく叫び)
いつもいつもギンに、いいようにされているルキアの官能的な逆襲劇!そんなテーマで書かせてもらいました。
元ネタは私ではありません。長い付き合いの大事なブレーン様の妄想をまたもや形にしてみました。
で、そのブレーン様が「他ではないよね!」の発言に即反応!!「他にない?他にないなら・・・ここにある!」
チャレンジは、幾つになっても大切ですよね?・・・とか良い言葉は、もっと他で使うべきだと今反省・・・
どんだけの人に需要があるのか、完全に未知数なルキギン夜話。次回更新は24日水曜目標。
とにかくルキアが拘束したギンを攻めるので、そーいったシチュが苦手な方は見ないほうが賢明です。
怖いものみたさの好奇心溢れるチャレンジャー様は、とにかく私も初チャレンジなので、少々のお痛はお許しください。(え)
2009.6.10

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