いつからだったろう。

僕は、いつも君を、探していた。

不思議な事に、君の姿は、結構遠くからでもすぐにわかった。
最初は、気づかなかったんだ。
なぜ僕が、君を見つける事が出来るかなんて。

だって君は、隊長の恋人だったし、僕には別に好きな人がいたのだから。
だから、気づいた時には自分で自分に驚いた。

本当にいつから。
どうしてだったのか。

そして、次にすごく困って途方に暮れた。
だって、君の隣にはいつも隊長がいるんだから。
君も隊長しか見ていないのだから。

自分の思いに困惑しながらも、毎日君を探し眺め、僕はある事に気がついた。


見ているだけも、幸せなんだ。

君が幸せに笑っていてくれるなら、それだけで僕も幸せ。




僕はそんな風に君を、愛そうと、決めたはずだったのに。





『 虚構の残像 』   後編





厚い雲に月の光を遮られ、地上は闇に覆われる。

闇の中、力を得て蠢くのは、無理に押し込めた邪悪なる己の欲望。
ルキアの弱味につけこんで関係を強制し、挙句、動けぬように薬まで使用した。
普段では考えられない卑劣な行為の数々ではあるが、ギンの裏切りとルキアを渇望する切情がイヅルの心を深く蝕み、
石をも穿つ雨だれのように徐々にイヅルを狂い歪めてしまっていた。

ギン去りし今、はちきれんばかりに膨れ上がった欲望を、最早抑える気は微塵もなく、
イヅルは目の前に横たわる想い焦がれた愛しき者の着物に手をかけ、逸る気持ちとは裏腹にゆっくりとした動作で丁寧に引き落としす。

そこに現れたのは、暗闇に浮かぶ真っ白なルキアの素肌。
それは、闇夜に負けぬ、白き輝きを発する高潔なる花のようだ。

「綺麗だ・・・・・」

「・・・っ!」

その美しさに感嘆し溜息のようにイヅルが呟けば、ルキアは羞恥に目を閉じ唇を噛み締め、動きにくい首をなんとか巡らせ精一杯イヅルから顔を背ける。
今までギンの隣で微笑む彼女を遠くから眺めているだけのイヅルにとって、ルキアはまさに高嶺の花の存在だった。
しかし、その渇望し続けた花が、今、素肌を晒し目の前にいるこの事実にイヅルは胸の奥を熱く震わせて静かに歓喜し、ルキアの手を取り口付ける。

「今一時だけでいいんだ。僕に、君の全てを預けて・・・」

「!・・・い・・・・・やっ・・・・・・!」

ルキアの擦れた叫びを聞きながら、イヅルは手にした震える細い指先をそっと口に含む。
その指先は蜜で濡れており、舌先に触れた瞬間、ルキアの味がイヅルの口の中一杯に広がった。
この指で毎夜あの男を想い、一人慰めていたのだろうか。
そんなルキアの姿を想像し、更なる興奮を覚えながらイヅルは指の一本一本丁寧に舐め清める。

「うっ・・・!いやっ・・・だ・・・・や・・めっ・・・・・」

ルキアはきつく目を閉じたまま呻くが、イヅルの舌は止まらない。
愛おしむように丁寧に指を舐め吸われ、久しぶりに触れる他人の愛撫に、ルキアの体は過剰なまでに反応した。
それでも頑なに心だけは許さず、甘い喘ぎを洩らさぬよう、必死になって唇を噛み締める。
しばらくしてやっと指先への愛撫に満足したイヅルがルキアの手を解放した。
暖かな口中で舐められた手は、外気に触れると心細いまでにやけに冷ややかで、その寒さにルキアはぞくりと背筋を凍らせる。
強張るルキアとは対照的に、イヅルは流れるような動作でゆっくりと頭を垂れ、ルキアのなだらかな胸の膨らみの頂にある小さな蕾に口付けた。

「んっ!」

盛られた薬の影響で力の入らぬ両手は胸を覆い隠す事も出来ず、この刺激にルキアは体を固くし拒絶の姿勢を示すのだが、
ただでさえ先程まで自分で高め敏感になっている体は、自分の手以上に強く与えられる快楽から逃れられるはずもない。
どんなに心では拒み続けていても、このイヅルからの執拗な愛撫に、すぐにルキアは小さな喘ぎで応え始めていた。

「んんっ!・・・・・・はぁ・・んっ・・・・・ふぅっ・・・んっ!?いっ・・・!くぅっ・・・」

どこまでも柔らかなルキアの胸をイヅルは優しく撫で揉みしだき、固く尖った蕾までも舌先でちろちろと弱く舐められた。
強く芯を刺激してこないもどかしい愛撫を受け、ルキアの中にくすぶる欲情の火が灯る。

そんな混濁した意識の中で、ルキアが考えたのは、あの男の事だった。


ギンは、もっと力強い愛撫をしてくれた。


焦らすにしても、それは愛撫の狭間にわざと行われる悪戯で、ルキアに自分から欲しいと言わせる為のテクニックであった。
でも、イヅルの愛撫は違う。
薬で自由を奪い、無理に押し倒してもなお遠慮がちなイヅルの性格が反映されているようで、ルキアはギンと違う攻めに対する耐性が全くなく、
もどかしさに下肢の中心をじわじわと焦がす不完全燃焼の痺れが全身に広がっていくのを強く感じる。


もっと、もっと、強く、触って。

その疼きに耐えかねたルキアの体は、太ももを擦り合わせもじもじと腰を揺らす。
首や胸だけでは飽き足らず、再び指先までも丁寧に舐め上げていたイヅルは、
このルキアの腰の動きに敏感に気づき薄く笑みを湛え、ルキアを見下ろし腰から尻の方へと手を撫で滑らせる。

「どうしたの?苦しそうだね?・・・もう、挿れて欲しいの?」

「えっ?・・・・・・・・あっ!」

朦朧とした表情で白い頬を蒸気させ、無意識の内に求めるように淫らに腰を浮かせ揺らしている自分に気づき、ルキアは我に返るとひどく狼狽した。
しかしイヅルの下肢を弄る手は止まらず、力なく震え合わせた足の膝に手をかけると、やすやすとこれを開け広げてしまう。

「すごい!もう、こんなに濡れて・・・ここまで、君の匂いが漂ってくるよ・・・」

「あっ・・・・!や・・あぁっ・・・・・・!!」

自分でも十分にわかるまでに濡れ溢れた蜜の匂い。
先程まで一人いじりまわした上に、イヅルからの初めての愛撫に悶えた体は、焦らしに耐えかね、早くその中心をあの硬い楔で強く打ち貫いて欲しくてたまらない。

・・・違う。

これは違う!

自分は先程までギンを思い一人慰めていた。
だから、本当はイヅルが欲しくて、濡れているわけではない。
体の疼きに誰でも良いから欲しくなるなど、私がそんなにふしだらなはずはない。

ルキアはそう頭で自分の欲望を必死に否定してみるが、期待に蜜は熱く滾るまでに昂ぶっている気がして、ルキアは自分の淫乱さに秘かに失望していた。


暗くてよく見えないのが心底残念ではあるのだが、闇であるからこそ、イヅルはそこから漂ってくるルキアの蜜の香にひどく興奮した。
見る事、触れる事など生涯ないはずだった、愛する者の秘めたる花園。
それは目の前に晒され、イヅルを求めてだらだらと蜜を溢れさせ強い香りで誘惑してくる。
そこへの愛撫はもう必要ないまでに十分に濡れているのだが、イヅルはまるで酔ってしまったように思考は麻痺し、
詫びるように深く頭を垂れ、その花園へと口付けをする。

「ひっ!あっ・・・やっ!はっ・・!うあっ・・・!やぁ・・らっ・・・・・・!!」

女の秘部を口付けるなど初めての経験であるにも関わらず、イヅルの舌の動きに迷いはない。
誰に教わったわけでもなく、そこへの愛撫は本能が知っている。
また相手が愛しい人ならなおのこと、自然と愛撫への熱もこもっていくばかり。

イヅルが自分の股の間に顔を埋め、憑かれたようにひとつひとつの襞を丁寧に舐めあげ、ルキアはイッてしまいそうになりながら動かぬ体を僅かに仰け反らせた。
イヅルの舌が動くたび、蜜と唾液でぴちょぴちょと音が響いていたが、段々興奮してきたイヅルの舌の動きは次第にそこを大胆に這いずり回る。
時折じゅるると音をたてて蜜を吸われた挙句、舌を中へと挿し込まれ、それに伴いルキアの嬌声も、そこから響く音もぐちゅぐちゅと激しいものに変わっていった。
仕上げとばかりにイヅルは自分の指をぐちゅりと挿しいれ、同時に興奮に膨らむ隠れた敏感な肉芽を舌先で弄ぶ。

「ひぎぃっ!?ひあぁっ・・・!あひっ!あっ!あぁっ・・・!!うあっ!あはぁっ!!」

長い前戯にイク寸前まで高められた体はあっけなく果ててしまった。
それでも続く抗いきれぬ強い刺激にルキアの声は涙に滲みながら、奇声のような激しい喘ぎ声を上げる。
充分すぎる愛撫に心身共に犯し尽くされ、イヅルが面を上げた時には、ルキアは既に息も絶え絶えになっており、全身をぴくぴくと震わせ完全に放心してしまう。
イヅルは無言のまま己の腰の帯を解きほぐし、線の細い風体には不釣合いなまでに雄雄しく猛る太い肉棒を取り出すと、
再びルキアの足を割り開き、ぬるぬると亀頭を濡らす卑猥な花びらに押し当てた。

「それじゃあ、挿れるよ。」

「・・・・・!や・・・だぁっ・・・・・・!」

イヅルの言葉にルキアは泣きながら弱く首を振るが、イヅルはこれを無視して強く腰を推し進めた。

くぷぷぷっ・・・・・

濡れて力の入らぬルキアのそこは、態度の割りにはあっけないまでに簡単にイヅルの肉棒を素直に飲み込み受け入れる。
それなのに中は程よく締め付けており、あまりの快楽に挿入した途端に極めそうになりながら、イヅルの声が微かに上擦った。

「あぁ・・・すごいよ、朽木・・・さん。君の中は、すごく・・・気持ちいい・・・・・」

「あぃっ・・・!ひっ・・あぁっ・・・・・・!」

自分で慣らしていたとはいえ、イヅルの太い楔を受け入れる胸迫る苦しさに、ルキアは眉を顰め苦しげに息を吐き出す。
幾度か探るような弱い律動の後、突然イヅルの動きは激しいものになっていった。
気弱げな風貌から想像も出来ぬような力強い腰の動きに、ルキアの華奢な体躯は乱暴なまでにがくがくと揺さぶられる。
ルキアがどんなに声を出さぬように歯を喰いしばってみても、そこを突き上げられる衝撃に耐え切れず、口の端から甘やかな嬌声が漏れ出し止めることは出来ない。
イヅルの太い肉棒がルキアの蜜壷の奥をえぐりこむように打ち込むたび、そこはぐぽぐぽと蜜の掻き回される音をさせ、痛みに近い激しすぎる快楽の波がルキアの全身に広がり侵そうとした。

「あ・・いっ・・・・・!いやぁっ・・・・・!!」

「なにが嫌なんだい。ここは熱くてすごく締め付けてくる。
・・・ほら、ごらんよ。君のここは僕のを咥えて、こんなにも嬉しそうじゃないか。」

「あひっ・・・!あぁっ・・・やっ!・・・や・・らっ・・・あぁっ・・・・!」

イヅルはルキアの中に肉棒を深く埋め込みはめたままルキアの体を反転させると、小さなお尻を突上げ今度は後ろから激しく攻め求める。
イヅルの腰が動くたび、ルキアの中をずんずんとえぐり背筋に響く卑猥な悦楽に蕩けてしまう。
ルキアのきめ細やかな肌はしっとりと汗ばみ、体のどこを撫で回しても手に吸い付いてくるようだ。


最後にギンに触れられて以来、自分で慰め続けたそこは、久々の肉棒を悦び迎え入れている。
体は完全に屈していても、心まで許してしまっては、自分が自分ではいられなくなる。
強くそう思っていたはずなのに、既にルキアは体だけでなく心まで折れ、この状況を受け入れようとしていた。

裏切られた者同士、寒さを凌ぐ為に一時肌寄せ合っているだけではないか。
こうなったのも、ギンが自分を置いていってしまったせいだ。
私が不貞であったとしても、それは全てギンのせいだ。

私を捨てた、ギンが悪いのだ。

そんな言い訳を頭の隅で呟きながらも、まだギンを愛し忘れることができないルキアは、
顔を伏せた長椅子のクッションから一瞬ギンの残り香を微かに感じとり、ひどく泣きだしたい気持ちになる。

ギンは確かに謀反を起こし、自分の元から去っていった。
しかし、少なくとも二人きりですごしたあの幸せな時間にだけは、一抹の嘘もなかったと信じたいのに。
なのに、二人で多く過ごしたこの場所で、イヅルに犯され自分は悦んでいるなんて。


私は、こんなにも卑しく、弱かったのだろうか。

そんな絶望に沈むルキアの心情とは裏腹に、体はどこまでも快楽に浸り溺れ、イヅルの肉棒を嬉しそうに咥え込んでいる。
イヅルに強く突かれる度脳髄にまで響くような悦楽に身を委ね、ルキアは何かを諦めたように叫ぶのをやめた。



イヅルは掴んでいたお尻から手を離すと、お尻を突き出すように膝立てたルキアの足を真っ直ぐに伸ばし、上に完全に覆いかぶさりぴったり重なり合うように密着した。浅く挿入したまま腰をゆるく動かし、ルキアの顎を掴み後ろを向かせて唇を合わせながら、片手は飽きもせずに小さくも感度の良い胸を鷲掴み何度も何度も揉みしだく。

その時突然、あの男の事がイヅルの脳裏をよぎった。


かつてギンは、どのようにルキアを、抱いていたのだろう。

きっと、自分のような無様な愛撫は行わなかっただろう。


そんな事を思ってしまったイヅルは、慌ててこれを打ち消した。
過去がどうであれ、今、こうしてルキアを抱いているのは自分だ。
今はその事だけに集中しようと、雑念を取り払うべく、余計にイヅルの愛撫は熱と激しさを増していく。

重なり合った体を起こし、イヅルはもう一度ルキアの体を反転させ正面で抱き合う。
ルキアは無抵抗に息を切らすだけで、もう全てイヅルのなすがままにされていた。

合意の上ではなかったとはいえ、ルキアは身も心も自分に委ねてくれた。

やっとルキアと完全にひとつになれたような高揚感に、イヅルは嬉しげにルキアに口付け舌を絡め合わせる。
これにもルキアは素直に応じ、イヅルの動きに合わせ舌が擦り合う興奮を積極的に味わう。
ぬるぬるとした襞にきつく締め付けられながら、イヅルはルキアを壊しそうなまでに強く体を揺さぶり欲望を満たす律動を繰り返す。
どれ程時間が過ぎたのかわからぬが、とにかく長い情交に終わりを感じ、イヅルはひどく切なげにルキアへと囁く。

「あぁっ・・・!く、朽木さん・・・ぼ、僕は・・もう・・・・・!」

人形のように意識なく喘いでいたルキアは、イヅルの言葉に突如大きな目を見開き、
両手でイヅルの腹を弱く押し返しながら、ひどく怯えたように声を震わせた。

「!やっ!やだっ!中・・・だめっ・・・!
抜い・・・てぇ・・・・・はやっ・・・抜いて!外に・・・出しっ・・・・!!」

華奢は腰を掴み今まで一番早く強い腰の動きに、ルキアは翻弄されながらも必死になってイヅルへと懇願した。
しかしその声は届いているのかいないのか、イヅルの腰の動きはそのまま速度を増していき、
突如ぶるりとした震えを腰に感じると同時に、ルキアの願い空しく体内奥深くにどくどくと全てを吐き出し汚されてしまう。

自分の中に注ぎこまれていく熱い精液の懐かしい感触に、ルキアは震え泣きながらとうとう小さな声で呟いた。


「いやぁっ・・・ギ・・・!やだやだっ・・・ギン・・・ギンッ・・・・・!!」


「!」


ルキアの口から出たはっきりと呼ばれた男の名に、はっと我に返ったイヅルは、先程までの欲情に火照った体から一瞬で熱が引く。

最後の最後に、まさかルキアがギンの名を呼ぶとは思わなかった。
それはルキアがイヅルより、騙し去ったギンを選んだ実証であり、その事実にイヅルは愕然として言葉を失う。


空では雲が晴れ、天から三日月が顔を覗かせた。
暗い室内に淡い明かりが戻るが、部屋の中には静寂が戻り、ルキアのすすり泣く声と、

自分の荒く弾んだ呼吸音だけが煩いまでに鳴り響いているだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

どれほどの時間が過ぎたのだろう。


空を翔る三日月も大分傾き、体の自由が戻ったルキアは横たわっていた長椅子からゆっくりと起き上がると、
床に脱ぎ散らかされた衣服を緩慢な動作で時間をかけて身につけ、イヅルの方を一瞥もせぬまま引きずるような足取りで静かに部屋を出て行った。

イヅルもまた、ルキアの方へ顔向けることなく、頭を垂れ身じろぎひとつせぬままこれを見送れば、いつの間にか戻ったぼんやりとした月明かりに気づく。
闇に潜んだ醜い欲望の成れの果てを光の中に露呈されたような、そんな風に天からさえも嘲笑われているような気分になる。


ギンの裏切りに、傷心のルキアを側で献身的に慰め続ければ、どれ程の時間がかかろうといつかルキアは自分の方を向いてくれたかもしれなかったのに。

今夜、一時の激情に身を任せ、無理に体を奪ってしまったことで、自分はその機会を永遠に失ってしまった。


これさえも、あの男の意志なのだろうか。

騙し裏切り、天へ昇ってもなお、ルキアは自分のものであると示しているのだろうか。

今夜のこの出来事で、ルキアは自分だけでなく他の全ての男を拒絶し、楽しかったギンとの思い出に浸り、完全に自分だけの殻の中に閉じ篭ってしまうであろう。
ここまで計算し、ギンはルキアをあえてここに残していったのか。
そして、自分も残されたのか。
いつも物欲しげにルキアを見つめていた自分の気持ちを、あの男が知らぬはずはないであろう。
馬鹿げた考えだと思いながらも、完全には否定しきれず、ギンの悪戯にまんまと引っかかり驚く自分に向い、嬉しげに笑うギンの姿を思い出す。


『まぁたひっかかったなぁ。イヅル。』


結局自分は、何も勝てはしなかった。

心も。体も。ここにはいない、あの男の影にすら。

イヅルは足元に散らばった衣服を拾い上げ、ルキア以上に億劫そうに身支度を済ませると、俯いたまま振り向きもせず部屋から出て行く。




その夜を最後に、深夜に一人、イヅルが隊長室に近づくことは二度となくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※すっごい今更に気づいた事。「この設定って、世のギン☆イヅの皆様を敵にしてる?」 (気づかなければ良かった・・・)
せめて、本気イヅファンが見ていない事を祈っておこう・・・(合掌)
少々お待たせしてしまいましたが、禁断CPの危険な後編!中身も増量キャンペーンで頑張ってみました☆
今回は一応エロよりストーリーを主にしてる(つもり)です。大筋は早めに書き上げていたものの、仕上げ段階で超難産。何度書いても納得出来ず、更新延期してました。
二人の心情の揺れや葛藤がうまく書き出せず、余計は表現ばかり増やしてしまった。(未熟ゆえ) それにしても、本当に可哀想だなぁ・・・イヅ・・・。
書いている内に、何故かどんどん可哀想な状況になっていき、最後の最後に別の男の名前呼ばれたり、もう本当にここでのイヅは散々ですよね!(まるで他人事)
前編でのあとがき言い訳でも言った通り、別に嫌いじゃないですよ。侘助。ただ、彼には不憫な状況がよくよく似合うってだけでして・・・
私の中で、イヅがルキアとほのぼのしている姿が想像出来なかった・・・!本来イヅはモモスキーだしね。色々状況が無理矢理だものwww
タイトルの『虚構の残像』とは、ギンの『嘘』を『虚構』とし、ギン去りし後その『残像』に苦しむイヅルとルキアを表してみました。出番がないのに、主役のような奴の存在感って・・・
全然需要のないCPに設定でしたが、なんだかやけに楽しかったので、また情熱が再燃したら更に可哀想な続編を書くやもしれません。(え)
こんな特殊な作品にお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました!ただ、この作品更新期間中、拍手やカウンターの回りが結構良かった気も・・・案外需要あったのか!?
2009.12.11

material by 薫風館

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